★カシミールの商人

monkichi88

2008年07月28日 09:24



最近ニュースになることが多かったチベットの僧侶ダライラマが住む町

アッパーダラムサラから、1時間ほど山道を登ったところで撮った1枚です。


妻と岩に腰を下ろして休んでいると・・・1人の男が山道を下ってきました。

挨拶を交わすと、僕らのすぐ横に荷物を下ろして煙草をふかしはじめ・・・




何かを売りつけられるのかと用心していると、

ボソボソと話しかけてくるではないか(^^;)


どうやら大きな荷物を背負ってカシミールからやってきたらしい。


この当時、カシミール辺りはパキスタンとの緊張で、

旅行者はまず入れなかった地域です。


興味があったので、拙い英語を交えながら身振り手振りで会話をしました。

家族のこと、仕事のこと、ヤクなど動植物のこと、兵士のこと・・・


初めて日本人と話す彼の表情が面白く、僕は彼にカメラを向けました。

すると彼は突然カメラを指さして「触らせてくれ!」


まぁめずらしいのかなぁ日本製?くらいな気持ちで手渡すと、

カメラに穴があくのでは?と思うぐらいに直視している。


そのあまりに真剣な姿を、予備のカメラにおさめようと妻が‘写るんです’を取り出すと・・・

彼は手に持ったカメラを僕に返し、妻が持っていた写るんですを指さして

「ショールと交換してくれ!」と言い出した。


写るんですなどあげてもかまわないけど、はたしてこんな山奥で現像できるのか?

と思って断ると、持ってきたショール全てと交換してくれと荷物を開き出してしまった(^^;)


本物のパッシミナ! 売りつけられるどころか、わらしべ長者だ。。。


・・・結局、インドでは使用できない、というような説明をして、、、なんとか諦めてもらった。



使えないかもしえない物と、

日本に持ち帰れば1枚数万はするであろう物とを

交換する気にはどうしてもなれなかった。。。



今思えば、器用に改造して使うか、売るつもりだったのかもしれない。


日本製のカメラを、使っている い~や

持っているだけで、彼は村のヒーローだったのかもしれない。。。





紙で作られた使い捨てカメラに、彼はどんな価値観を懐いたのだろか(^^;)?





取替えときゃよかったかな




こう暑いとねぇ・・・(^^;)










97年の若かったママとカシミールオヤジ




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